感情コントロールと生きる意味

通話相手があきらかにイラついている。なぜだ。ついこないだまで、アンガーマネジメントくらい出来るよ!とエラそうにぬかしてたくせに。

全然出来てねえじゃねーか、ばかやろう。私は落ち着いた声で「なんでイラついてんの?」と尋ねる。彼は、私が(彼自身にとって)「どうでもいいような用件で、電話をさせたこと(が気に入らない)」と答える。

いやいや、通話が始まって1秒くらいでイラついてたよね?「……(しばらく無言)、どうでもいいようなってどういう意味?」

「自分で決めて伝えればいいだけのことを、わざわざ電話させておかしいやろ」(私は無言)「電話で話す必要ないよね」(私は無言)「そんなことで電話する意味ない」

いったい、なに怒ってんだ!おまえ。と言いたいところだが、私はやさしく「なんで?」と尋ねる。「こっちはそっちに合わせるだけやけ、いちいち話すことでもない!」と彼。

何の会話かって?ゴールデンウイークの行動について話している。私は他の用件もあるので、無駄な動きにならないよう打ち合わせをするつもりでいたのだ。

ところが、彼はすでに強要されたと思っているようだ。私は「わかった」と伝え電話を切った。察しのよい方はお分かりだろう。そう、彼は別居の息子だ。

電話の後、飯を食べて皿を洗う。流れる水を眺めていると、少しずつ虚無感に包まれていった。

生きてる必要ないんじゃね?ああ、人はこんな感じで自殺とかするんかな、生きる意味ない?彼にとって私とは?死ねという意味?

だんだんヤバい方向に思考が向かう。このままの思考ではいかんと、やや怒り側へスイッチする。

おまえ、ついこないだまでは、母の力を頼りにしてたよね?もう、いらない奴扱いするのか?そうか、子育てが終わるってこういうことなんだ。もう扶養家族じゃないもんな、おまえ。母は邪魔者ってことだ。ふん!

おお、メンタル復活~!そもそも、はじめから生きることに意味なんてないのだ。ハッハッハ!生きる意味とか人生の意味とか考えたって答えは出ない。

感情のコントロールは訓練だ。特に支配欲の強い相手と接するときは、コントロールが難しい。その後も、引きずって鬱にならないよう切り替えは必須なのだ。

こんなとき、独りはいい。切り替えも容易だ。誰にも束縛、支配されない。独り最高!

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私は他者といるとエネルギーを失うタイプである。外出先で人が多いと非常に疲れるタイプ。出来るだけ人混みを避けている。

もちろん、人と会うのがつらいとか嫌いとかのレベルではない。だが、気の合う友達と楽しく過ごした後でも、家に帰るとぐったりする。だから、週に一度は独りでゆったり過ごす休日が必要なのだ。

その休日が息子との会話で台無しに(笑)。でも、感情のコントロール訓練をありがとう。

息子よ、母は負けないぞ。だが、アンガーマネジメントくらいしっかりしろよ。けしからん(笑)。